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親が認知症の受診を嫌がったらどうする?困ったときに頼れる「認知症短期集中支援チーム」とは

認知症短期集中支援チームイメージ画像02

移動制限が解除された今年の夏休み、久しぶりの帰省で、親の変化を感じた人は多いのではないでしょうか。普段の電話では元気にしていても、実際に会ってみると、また違うものです。

いくら健康な人でも、確実に老化は進んでいきますので、それは仕方がありません。しかし、早期診断と治療によって、症状の悪化を防ぐことができるケースもあります。

今回は、親が認知症の疑いがあって病院へ連れて行こうとしても、本人が受診を拒否しているとき、その対策法をお伝えします。

目次

認知症の診断から介護保険サービス利用までの手順

STEP
まずは普段のかかりつけの病院で診てもらう

普段から高齢者の体の状態を知っている医者にまず診てもらいましょう。

STEP
専門の医者を紹介してもらう

認知症に詳しい専門医です。

STEP
認知症専門の医者が検査や診断を行う

その結果、介護が必要となったら、地域包括支援センターへ相談し、介護保険サービスを賢く利用しましょう。

本人が病院への受診を嫌がったら、どうしたらいい?

高齢者を支える手の画像

病院へ行くための口実を作り、上手に誘いましょう。診察時に認知症の困った症状を本人の前で言うのが難しい場合は、病院の医者へ、あらかじめメモで詳しく症状を書き、本人が受診を嫌がっている旨を書いて渡しておくと、話がスムーズに進みます。

効果的な声かけと工夫

高齢者自身は、まだまだ自分は元気だと思い込んでいますし、プライドもあります。そのあたりのことを配慮しながら言葉を選びましょう。

「いつも行っているかかりつけの病院で風邪薬をもらいに一緒に行こう」

「今の健康な体を維持するために、今後どうすればいいのかを医者に相談しにいこう」

「地域の元気な高齢者はみんな受けている健康診断らしいよ、一緒に行ってみようよ」

要注意これをしてしまったら逆効果!

嫌がっているのに無理に病院へ連れていく

→しばらく様子をみて、別の日にあらためて工夫して誘う

お店に行くからついてきてと誘う

→嘘をつかれたと思われるため、病院へ行くことは正直に伝える

認知症かもしれないから診てもらおう、とはっきり言う

→認知症という言葉は本人が一番敏感になっているはずです。自分でも何かおかしいと思っているため、拒否感が増す可能性があります。この言葉は出さずに、工夫しながら病院へ連れて行く方が無難です

家族の通院のために一緒に同行してもらいたいんだけど、と誘う

→だまされたと思って二度と行かなくなる可能性があります。本人が行くことは正直に伝えましょう。

病院へ行ってくれないときに頼れる支援チーム

現在、各自治体に「認知症短期集中支援チーム」が発足しているのをご存知でしょうか。

「認知症短期集中支援チーム」は何をしてくれるの?

訪問介護の画像

認知症の疑いがある人の自宅に専門家チームが訪問し、認知症ケアのための適切な介護サービス利用や、病院の受診へとつなぐための役割があります。

認知症の度合いによる適切な介護サービス・医療を受けられる体制を作ることが目的とされていますので、短期間の支援となっています。そこから先は、病院、介護施設、デイサービス、ケアマネージャーなど、各施設や専門家へ引き継ぎます。

チームのメンバーは誰?

認知症短期集中支援チームイメージ画像01

医者、看護師、保健師、社会福祉士、介護福祉士、作業療法士など、医療のスペシャリストが集結しています。だからこそ、短期で解決できるのです。

どんな人が利用できるの?

既に認知症になっている高齢者だけでなく、40歳以上の若い方でも、認知症が疑われた場合に利用できます。

認知症は高齢者のイメージが強いですが、若い40代でも発症することがあるのです。

若いからそんなことはないだろうと思って放置していたら、症状が進行してしまった、ということも考えられます。迷ったらまずは専門家へ相談してみる方が良いでしょう。

利用条件

・認知症の診断を病院で受けたことがない
・診断はしてもらったが、介護保険サービスを上手く利用できず、困っている
・自宅で介護をしている

※その他にも、利用基準が設けられていますので、詳細は最寄りの地域包括支援センターへお問合せください。

短期集中ってどのくらいの期間?

目安として、半年間とされています。この期間中に、本人や家族から情報を聞き出し、適切なフォローにより介護のための公的な機関や病院の受診へとつなげる工夫をします。

高齢者本人への適切な認知症対策ができたら、その高齢者に対してのケアは終了となります。

支援後の高齢者の変化一例

・これまで家で認知症の疑いのある高齢者との生活が大変だったが、日中はデイサービスに通うようになり、関係性も以前と比べて良くなった。

・認知症の受診を拒否していたが、専門家が自宅訪問してくれて、熱心に話をきいてくれるため、素直に病院へ行ってくれて安心した。

・自宅訪問に身構えていた様子だが、実際に来てもらうと、自分の健康状態を心配してくれて詳しくヒアリングしてくれるのが嬉しかった様子。

・認知症の疑いがあっても誰にも相談できずに困っていたが、訪問してもらえたので、いろいろと相談できて、家族側も認知症への理解が深まり、高齢者に対して優しく接することができるようになった。

「認知症短期集中支援チーム」への依頼はどこへ連絡すればいい?

まずは、各自治体にある地域包括支援センターへ相談してみましょう。相談したからといって、すぐに訪問してすぐに病院、というわけではありませんので、安心してください。

初回訪問時は、認知症の疑いのある本人やそのご家族との信頼関係を築くための配慮がされています。しっかりと現状をお話し、今後についてどのような支援をしてもらえるのかを聞きましょう。

認知症でも入れる介護施設選び

介護認定の度合いも大きく、さらに認知症が進んでしまうと、自宅での介護が難しくなってきます。特に、働きながらの介護は、体力的にも精神的にもキツイと感じる場面が増えます。

そんな将来に備えて、あらかじめ探しておきたいのが、介護施設です。

認知症でも入れる介護施設はありますが、自分でネットで探してみると、わかりにくい部分が多々あります。

自分で選ぶとなると、介護施設ごとに何度も同じ説明(高齢者の体の状態や家族構成など)を繰り返すことになります。

そのほかにも、特にこだわりたい部分や、親の要望に合うもの、食事の内容など、どのような施設に入ると親が幸せで快適に過ごせるのか、という個人的な細かい点について、何度も説明するのは大変です。

このように、自分だけで探すのは限界があるのです。

そんな時、頼れるのが、介護施設紹介サービスです。

「紹介のプロ」では、依頼者に費用は一切かからない仕組みになっています。相談料、紹介料、成約料など、すべて無料で利用できます。

紹介のプロへ相談すれば、説明は一度で済みますし、介護施設を複数紹介してもらうことができます。

完全無料ですので、一度試しに相談してみてはいかがでしょうか。

まとめ

今回は、親の認知症が疑われた場合に、スムーズに医療機関へ行くためのポイントをお伝えしました。

実家に帰省して、親の様子が何か変だな、もしかして認知症?と思ったら、迷わず受診をおすすめします。なぜなら、早期受診が認知症の進行を遅らせることにもつながるからです。

大切なのは、親のことを真剣に考えている、という気持ちです。最初は嫌がっても、丁寧に説明したり、本気で心配をしていることが伝われば、最終的にはきっと上手くいきます。

一方で、逆にあまり深刻に伝えず、気軽に誘った方が上手くいくケースもあります。

そのあたりのことは、親の性格によって対応を変えていく必要があります。よく見極めながら、受診を促したいものですね。

あなたの大切な高齢者が、病気の早期発見によって適切な治療を受けられ、快適な人生を送れることを願っています。

認知症短期集中支援チームイメージ画像02

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