高齢者の転倒や火災、溺死等の事故で一番多い発生場所は、どこだと思いますか?
実は、これらの事故は、外出先ではなく自宅内が最も多いとの統計結果が出ています。今回は、高齢者にとっての危険な箇所をリフォームする際の費用や、お得な給付金を受ける手順についてご説明します。
家の中は危険がいっぱい!
危ない箇所がないかチェック!
階段
2階への上り下りで、足元がよく見えないなど、踏み外すことがあります。特に夜間の暗い時間帯にトイレへ頻繁に行くのであれば、要注意です。また、古民家に多い、急な傾きの階段は、若い年代の人でも上り下りが大変ですので、高齢者ならなおさら危険です。
キッチン
IHではなく、昔のガスコンロを使っている場合は、火災に注意が必要です。特に寒い真冬に、厚手の衣類を着て調理をしている場合は、着ている服に着火してしまう「着衣着火」なども心配です。また、認知症が進行し、うっかり消し忘れて外出してしまった、など危険なケースも考えられます。
自分の部屋
次第に片付けができなくなり、床に散乱している物につまずいたり、電気のコードに気が付かず、つまずくこともあります。また、高い所に収納した物を取ろうとして、転んでしまうこともあります。若い年代の人には何でもないことでも、高齢者になると、ちょっとした段差や物があるだけで、転倒のおそれがあるため注意が必要です。そのため、部屋を日ごろから片づけておくことは大事です。
浴室
寒い冬に、温かい部屋から移動して、急に寒い所で着替えたりするだけでも、体が変化についていけずに、危険な状態になってしまいます。
入院すると、退院後に介護が必要になりやすい理由
高齢者は、ただでさえ筋力・体力ともに低下しています。仮に入院した場合、動く機会が減ってしまいますので、ますます体の機能は衰えやすくなっています。そのため、退院後に介護がスタートした、というケースも珍しくないのです。
そのため、費用をかけてリフォームをして、高齢者の転倒やケガを減らすことは、健康寿命を延ばすことにもつながります。
どうする?気になるリフォーム費用のこと
場所別のリフォーム代金目安
階段
浴室・トイレ
キッチン
玄関
このように、ざっくりとした金額としては、手すりの後付けは数万円からで一番安く、バリアフリータイプに丸ごと交換するなら100万単位で必要となり、その他部分的な細かい工事ならその中間くらい、とイメージするとよいでしょう。
上記の金額は、あくまでも目安です。使う材料やリフォーム業者によって金額はかなり異なりますので、必ず見積書を取り寄せるようにしましょう。
介護保険が適用される工事内容は限定されていますので、事前に自治体へ確認をしましょう。適用外の場合は、全額自費で支払う必要があります。
介護保険を使って、住宅改修費が一部給付
リフォームは費用が一番気になりますよね。介護が始まる前に、自宅を全面リフォームする方もいますが、介護認定を受けてからリフォームすると、給付を受けることもできますので、お得です。
介護保険を使うと、上限20万円まで、工事費の8割~9割が給付されます。
給付を受けるための手順
要介護の認定がおりたら、介護のためのリフォームを検討している旨を相談しましょう。必要書類や手順などを教えてもらえます。
複数の業者へ依頼をして比較しましょう。
家の図面、見積書、申請書、承諾書など、そのほか指定の書類
請求書、領収書など、指定の書類
給付金は、工事費を全額支払った後に、後日振り込まれるのが通常です。
どこに依頼するのが正解?
見積書は複数の業者から取り寄せるべき理由
一度でもリフォームの見積書を依頼したことのある人は、よくわかるかと思いますが、依頼先によって、金額に差が出る場合があります。多い時には2倍以上も異なります。
それは、リフォーム会社が工事を自社で行うのではなく、下請けの会社へ依頼しているケースが多いからです。手数料の分だけ、工事金額に上乗せされているため、見積金額が高額になってしまうのです。
よって、見積書を依頼する際には、1社だけでなく、他社にもお願いしてみましょう。できれば、大手のリフォーム会社だけでなく、地域の小さな工務店など、自社で工事をしてもらえるところへも依頼をし、比較してみると良いでしょう。
一番安いところに決めて大丈夫?
見積金額が安ければ安いほど良い、とは言い切れません。支払うべき材料費や人件費は適正な金額を支払うのが当然です。手抜き工事をされては困りますので、なぜ他社と比較して安いのか、逆に割高なのか、直接聞いてみるのも良いでしょう。
また、介護のためのバリアフリー化の工事実績があるかどうかも、調べておくと安心できます。自社で工事を行っている場合、どんな質問をしても詳しく答えてくれるはずです。
まとめ
今回は、危険回避をするための住宅リフォームについてご説明しました。介護保険を賢く利用しながら、住みやすい家に変わるといいですね。
もし、建物の老朽化に伴いリフォーム代が予想以上にかかってしまって無理な場合は、介護施設の方も検討してみてはいかがでしょうか。
介護施設なら、高齢者が最も安全な環境で暮らすことが可能となります。バリアフリー化はもちろんのこと、介護専門のスタッフも常駐し、医療機関との連携で自宅よりも安心です。
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