『君の名は』
職種が違うと、名前ではなく資格で呼ばれることがある。
「看護師さん」「リハさん」… とかね。
病院や介護施設あるある。
壁を感じるから自分は必ず名字+さんて呼ぶけど。
チームワークの仕事なのに、職種で壁があることがあるあるだ。
対人援助職なのに、チームの名前すら覚えてないのは、忙しいからなのだろうか。
人として当然の「名前を覚える」余裕すらないのだろうか。
現場では、生活の場のため交代制で24時間動いている。
例えば
5時半~9時の間。
夜勤者のモーニングケアは1人で20人前後の排泄介助から
- 着替え
- 口腔ケア
- 食堂にお連れし
- 朝食の配膳から
- 食事介助
- 下膳
- 食事量チェック
- 施設によっては配薬と内服確認
- 口腔ケア
を行う。
夜勤者の朝7時前の願いは
「早番さん早く来て~」
もあるあるだ。
そして、日勤者と勤務が入れ替わる時に申し送りをして、
日勤者は
- 排泄介助したり
- お掃除したり
- 入浴介助したり
- コール対応したり
を担当制で行う。
入居者3人に対して1人の介護(看護)スタッフ
施設の介護スタッフの配置基準が決まっているため
運営の問題でスタッフを多くすることも
もちろん少なくすることもできない。
人が足りないからもっと人を増やせばいいという単純な問題では無いのだ。
でも、これってやっぱり介護ではなく
介助に追われてるってゆう現状。
入居者さんや、患者さんの隣に座って、お話をするのがなかなかできない現状。
…でもね
実は手が空いてる時間ってあるんだけど
記録をしたり
雑務をしたり
なぜか、それらをしてる人たちが仕事ができるって思われがちな実態があるのも事実。
洗い物をしたり
記録を遡って読んでたり
下膳して同じ種類のお皿を重ねたり。
仕事してる“風”をしちゃう介護業界あるある。。。
でも、介護業界で本当に仕事ができる人はね
利用者や入居者から名前を覚えてもらえているスタッフなんだと思う。
スタッフからの
目配り
気配り
心配り
絶対届いてるから…. 人生の大先輩達には。
耳が遠くなっても
白内障で見えにくくなっても
隣でいつも気にかけて笑ってくれる
そんなスタッフの名前を覚えてるんだ。
孫や娘ってことに
いつの間にか、なってることもあるけど。
介助に追われるのではなくて
心に寄り添える介護をしたいって思っているスタッフがたくさんいるのも
業界あるある。
隣で座ってお話しいてることは、サボりじゃないから。
明日から入居者に言ってもらおう!
「君の名は?」
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ライタープロフィール
新開 千世(しんかい ちよ)
千葉県流山市内の介護の専門学校で介護福祉士取得。その後働きながら同市内の看護学校にて看護師を取得。病院勤務、老人ホームや老人保健施設勤務、介護事業所で管理職を経たのち、障がい者グループホームを立ち上げる。都内、千葉県内のグループホームに開設から運営、実地指導対策のアドバイスを行う。現在は一般社団法人エイジレスライフ協会にて理事として、また現場では看護師・サービス管理責任者として従事。実務者研修講師(介護過程Ⅲ、医療的ケア)として活動中。
今後はケアマネ、相談支援専門員、終活ガイド士上級の知識を活かし、産業ケアマネとして、企業に参入し保険外での介護離職や8050問題について取り組む予定。また、医療からソーシャルコミュニティの包括的な視点で後見人活動をし、親亡き後も安心して今まで通りの生き方ができるよう支援していきたいと考えている。